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【プログルーマー解説】犬は実は寒がり?寒さに弱い犬種から飼い主がすべき対策、注意点まで徹底解説

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「うちの子、最近丸まって寝ることが増えたかも?」

もしそう感じているなら、それは愛犬からの「寒い」というサインかもしれません。

全身を毛で覆われていても、寒さによるダメージは人間と同じ。

言葉で伝えられない分、わんちゃんの方がリスクは大きいのです。冷えからくる体調不良や、最悪の場合の低体温症。そんな冬の危険から愛犬を守れるのは、飼い主様だけです。

これまで数多くの犬たちに触れてきたドッグサロンオーナーの視点で、寒さに弱い犬種の特徴から、今日からできる具体的な体調管理までを徹底解説します。

監修:Naturamオーナー宮(みや)

グルーマー歴11年、年間600頭以上のトリミングを担当。東急東横線学芸大学駅より徒歩4分のトリミングサロン「Naturam」のオーナーです。
私についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

犬は本当に寒がり?寒さに弱い犬種とは

犬は私たち人間よりも体温が高い(およそ37.5〜39.2℃)ため、生物学的には寒さに強い傾向があると言われています。しかし、それはあくまで原種に近い犬種や健康な成犬での話。

現在の愛犬たちを取り巻く環境や犬種改良の歴史を考慮すると、個体差や犬種によって寒さに対する得意・不得意が大きく分かれるのが現状です。

一般的に、犬は気温が5度を下回るくらいで「寒い」と感じ始めると言われています。しかし、寒さに慣れていない室内犬、子犬、老犬、そして病気の後の犬などは、気温が10度でも寒さを感じてしまうこともあるのです。

寒さに弱い犬種

寒さに弱い子たちは、例えるなら生まれつき薄着で体温調節が苦手な「薄着の子」のようなもの。体温を維持しにくい特徴を持っています。

● 小型犬(チワワなど)

● 短毛種・シングルコートの犬種

● 毛が極端に短い犬種や毛のない(ヘアレス)犬種

● 子犬(赤ちゃん)・シニア犬・病中病後の犬

小型犬

チワワなどは、 体が小さく熱をためる容量が少ないため、すぐに寒がります。体積に対して表面積が広く、体から熱が逃げやすいのです。

ただし、同じ小型犬でも、ポメラニアンはダブルコートです。薄毛の子は例外ですが、基本的に暑がり屋さんです。

短毛種・シングルコートの犬種

アンダーコートのないシングルコートの犬種は、体温調節を担う保温性の高い毛(アンダーコート)がないため寒さに弱い傾向です。トイプードル、マルチーズ、ヨークシャーテリアなどが代表的です。

毛が少ない犬種

スムースコートや毛が極端に短い犬種、毛のない(ヘアレス)犬種は特に寒さに弱いです。特に、スムースコートチワワや、イタリアングレーハウンド(イタグレ)、ミニチュアピンシャーといった犬種は、洋服が必須と言われるほどです。

その中でも、ピンシャーやイタリアングレーハウンドは、冷たい風の影響で耳の血流が滞り、耳のふちがひび割れやかさぶたのようになって硬くなる危険性(凍傷のような状態)があるため、耳の保護が重要です。

子犬・シニア犬

子犬は温調節機能が未発達です。体が小さいため、体積に対して表面積が広く、体から熱が逃げやすいため寒さ対策は必須です。シニア犬の場合、加齢により機能が低下しています。病気を抱えている犬も体力や免疫力が低下しているため、適切な寒さ対策をしましょう。

犬が寒いと感じている時のサイン

犬は「寒いよ!」と言葉で伝えることができません。そのため、飼い主様が愛犬の些細な行動や身体の変化に気づいてあげることが、冬の健康を守る鍵となります。

私たちがトリミング中に気づく、犬が寒さを感じている時の代表的なサインをご紹介します。

● 小刻みに震える

● 暖房器具の前に張り付く

● 水を飲む量が減る

● 散歩に行きたがらない・活動量が減る

● 普段と違う行動を見せる

小刻みに震える

小刻みに震えるのは、 寒さから体を守ろうと、筋肉を小刻みに活動させて熱を生み出そうとする生理現象です。プルプルと震えているのは、明らかに「寒い」というサイン。

ただし、寒さ対策が万全なのに震え続ける場合は、病気や筋力低下の可能性もあるため、獣医師に相談しましょう。

暖房器具の前に張り付く

体温が逃げないように、手足を体の中に抱え込むようにきつく丸くなって寝ている場合も、寒いと感じている証拠です。通常、快適な状態であれば、体を伸ばしてリラックスして寝ています。

ヒーターやエアコンの温風が当たる場所から頑として離れなかったり、電源がついていない暖房器具の近くでじっと待っていたりする場合、熱を求めて寒さを感じています。熱源に近づきすぎている場合は、低温やけどや脱水のリスクもあるため注意が必要です。

水を飲む量が減る

寒いと喉の渇きを感じにくくなり、飲水量が減る傾向があります。これは脱水や、冬場にリスクが高まる膀胱炎・尿結石といった泌尿器系疾患につながるため注意すべきサインです。

散歩に行きたがらない・活動量が減る

寒いと体を縮こまらせて熱を逃さないようにするため、散歩を嫌がったり、家の中で遊ばなくなったりと、活動的でなくなることがあります。

普段と違う行動を見せる

名前を呼んでも反応が鈍い、大好きな散歩やご飯に無関心など、いつもと異なる行動は、体調不良のサインであり、寒さによる体力の消耗が原因である場合もあります。

寒がりな愛犬のための具体的な対策

愛犬が寒い冬を快適に過ごせるよう、室内の生活環境と、お散歩などの屋外での活動に関する具体的な対策を、グルーマーの視点も交えてご紹介します。

● 快適な室温と湿度を保つ

● 暖房器具を選ぶ

● 防寒グッズを利用する

快適な室温と湿度を保つ

快適な室温と湿度を保つことが基本です。犬が快適に過ごせる室温の目安は20~24度、湿度は40度〜60%が理想的です。エアコンやヒーターで室温をキープし、暖房による空気の乾燥を防ぐために、加湿器を併用しましょう。乾燥は皮膚や被毛だけでなく、気管支炎のリスクも高めます。

暖房器具を選ぶ

暖房器具は便利ですが、 人間用のホットカーペットやこたつは温度が高すぎる場合があり、長時間同じ場所で寝続けることで低温やけどを引き起こす恐れがあります。

低温やけどは気づきにくいこともあるため、使用は控えるか、犬猫用の低い温度設定のものを選び、こまめに犬の体や皮膚をチェックしてあげてください。

暑さから逃れてクールダウンできる場所も確保しておくとよいでしょう。


湯たんぽは、電源が不要で、いたずらのリスクが少ないため、留守番や就寝時におすすめです。冷え込みが厳しい明け方に冷えすぎないよう、大きめの湯たんぽを選び、必ずタオルや毛布で何重にもカバーして、適度な暖かさを保つように使用しましょう。

湯たんぽではないですが、これもおすすめです。


防寒グッズを利用する

暖房器具以外にもおすすめの防寒グッズを紹介します。

腹巻(はらまき)

 犬のお腹は毛が薄く、特に冷えやすい部位です。そこでおすすめなのが腹巻です。体温を逃がしにくい腹部を集中的に温められます。

愛犬にも使用しているいるのが、テラヘルツの腹巻きです。

男の子用もありますが、おしっこ問題が気になるという方は、マナーベルトに人用のホットアイマスク(無香料)を貼り付けるのもおすすめです。ホッカイロだと暑すぎることもあるため、ホットアイマスクをおすすめします。



犬用ベッド

犬用ベッドは夏用と冬用を使い分けましょう。冬は保温性の高いドーム型や、ふかふかの厚みのあるベッドで冷えた床から体を守りましょう。ケージやサークルの床からも寒さが伝わるため、その下に段ボールや毛布などを挟むことも有効です。


洋服

寒さに弱い犬種には、保温効果の高い洋服が有効です。特に風の影響を受けやすいミニチュアピンシャーやイタリアングレーハウンドなどには、首元まで覆えるタートルネックや、耳までかぶれる長めの洋服を選んであげると安心です。もしくはネックウォーマーもおすすめです。



散歩・屋外での寒さ対策

冬場のお散歩は、冷えによる体調不良だけでなく、急激な温度変化による「ヒートショック」のリスクも伴います。以下の対策で、屋外でも愛犬を寒さから守ってあげましょう。

● 散歩時間は日中にする

● 防寒着を着用させる

● 足元を保護する

● 準備運動とマッサージをする

散歩時間は日中にする

寒い時期は、日が落ちた夕方以降は急激に気温が下がります。なるべく気温の高い日中(お昼前後)を選ぶように散歩時間を工夫しましょう。日が当たるところと日陰の温度差も大きいため、体調を見ながら調整してください。

防寒着を着用させる

暖かい室内から急に外の冷たい空気に出ると、ヒートショックを引き起こす可能性があります。外出時には必ず、保温性の高い防寒着(洋服)を着せましょう。特にダブルコートの犬でも、高齢犬や病気の犬は着用をおすすめします。

厚みのあるダウンを選ぶ場合は、ノースリーブいいでしょう。腕まで覆われると、腕の動きが制御されてしまうからです。

わたしが実際に活用しているものは、SO  CHICの背中側にファスナーがあるダウンです。背中側にファスナーがあるので、関節の動きが良くない子にも着せやすいですよ。

ダウンの下に着せたい方や腰まで温めたい場合は、ワンサイズ上を選ぶとよいでしょう。


足元を保護する

冷えは足元から来ます。肉球や足先が冷たくなると、体全体も冷えやすくなります。犬用ブーツや犬用スノーウェアを履かせてあげると、冷えから足元を守ってくれます。積雪地域では、融雪剤(塩化カルシウム)による皮膚炎や中毒、または地面の冷たさによる肉球のケガを防ぐためにも、ブーツの着用が非常に役立ちます。

靴は合う合わないがあるので、根気強く選んであげましょう。最初は、動きがぎこちない場合もありますが、徐々に慣れていきます。


準備運動とマッサージをする

暖かい室内から急に外に出る前に、玄関先で数分過ごして外の気温に慣らす時間を作りましょう。また、優しく体をマッサージしたり、短い準備運動をさせて血行を良くしておくことで、ヒートショックを防ぎ、体への負担を和らげることができます。特に関節周りを優しくほぐしてあげることをおすすめ。

寒さ対策に伴う健康管理と注意点

寒さから愛犬を守ることは大切ですが、対策を講じる上で注意すべき点がいくつかあります。快適さと健康を両立するためのポイントを確認しましょう。

過熱防止と逃げ場の確保

「寒いと可哀想だから」と暖めすぎてしまうと、かえって犬がのぼせて体調を崩しやすくなることがあります。人間が快適と感じる温度でも、被毛に覆われている犬にとっては暑すぎる場合があります。

大切なのは、犬がいつでも涼しい場所に移動できる「逃げ場」を確保しておくことです。ケージ内の一部分だけ暖める、ホットカーペットの半分だけ電源を入れるなど、犬自身が体温調節できる環境を整えてあげましょう。

水分補給の徹底

寒さで水を飲む量が減ると、脱水や泌尿器系の病気(膀胱炎、尿結石など)のリスクが高まります。対策としては、常に新鮮な水を複数箇所に用意し、いつでも飲めるように促しましょう。

また、冷たすぎると飲みたがらない場合もあるため、少しぬるめの水を用意してあげましょう。食事から水分を摂取できるように、ドライフードに水を混ぜてふやかす、または水分含有量の高い温かいフレッシュフードに変えるのもおすすめです。

冬に注意したい病気のリスク

急な寒暖差や乾燥は、犬の体調に悪影響を及ぼし、様々な病気を引き起こしやすくなります。

寒さと乾燥で気管支炎を発症しやすくなります。頻繁な咳が見られる場合は要注意です。加湿器での湿度管理が予防に役立ちます。

免疫力の低下や冷えによって、下痢になることも多くなります。その場合は、すぐに温めてあげるとともに、脱水症状注意しましょう。放っておくと、体温が著しく下がり、重度の場合は命に関わります。子犬や老犬、そして病中病後の犬は特に注意が必要です。

まとめ

全身が毛で覆われている犬ですが、寒さへの耐久度は犬種や個体によって大きく異なり、多くの犬は実は寒がりです。特に、小型犬、短毛種、シングルコートの犬種、そして子犬やシニア犬は、特別な寒さ対策が必要です。

愛犬が寒い冬を健康に過ごせるよう、「震える」「体を丸める」「水を飲まない」といった寒がっているサインを見逃さないようにしましょう。

ドッグサロンNaturamは、愛犬の健康を第一に考えています。もし冬のケアや健康面でご不安なことがあれば、予約来店時に、どうぞお気楽にご相談ください。

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